色・素材・デザインが多様化するランドセル
子供が初めて小学校に進学する際、ランドセルを選ぼうとして迷ってしまうのは種類の多さです。
かつては、男の子は黒、女の子は赤と色は決まっており、素材程度の違いしかなかったのですが、現在は多彩な色や刺しゅうなどのデザインも加わり多様化しています。
好みのものを選べばいいというものの、一体どういうポイントを基準に選べば良いかわかりません。
あるネットアンケートによると、ランドセル購入時に母親が重視したポイントを集計すると上位から、1位・丈夫さ、2位・色、3位・価格と続きました。
ところがもう一度ランドセルを購入するとしたら何を重視するかという問いでは上位から、1位・丈夫さは変わりませんが、2位・軽さ、3位・収納力と続き、購入時点で重視された「色」は6位まで順位を落としているのです。
このことは、購入時点ではあまり気にならなかったけど実際に使わせてみると「色」など見かけ面より、「軽さ」や「収納力」という実用的な使いやすさが重要であることを示しています。
再購入で重視したいとされた「丈夫さ」「軽さ」「収納量」の3点を念頭に置いてランドセルの特徴を見てみましょう。
軽さと素材
通常、人工皮革のクラリーノは軽く、牛など本革素材のランドセルは重い傾向にあり、平均的なそれぞれの素材の特徴とランドセル重量は次のとおりとなっています。
クラリーノは雨をはじき、汚れは拭けばある程度落とすことが出来ます。
大量生産に適した加工の容易さを持っており、低価格で量販店ではメインのモデルとされますが、年を追うごとに劣化しやすいのが欠点です。
重量が約1.1kg程度と軽いのが特徴です。
牛革は丈夫で型崩れがなく、長く使うと味が出て多少の傷は時間経過とともに馴染みます。
数年使うとクラリーノとの差異は明確になりますが、重量が約1.3kg程度とやや重いのが欠点です。
コードバン(馬の尻の革)は、上品なつやに特徴があり、牛革より硬く耐久性がある最高級のランドセル材料ですがその分高価格で重量は約1.3kg程度とやや重いです。
体感重量に大きな影響のある背負いやすさ
実際のランドセルの重さ以上に体感の重さに影響をするのは「肩ベルトの形状」などの各パーツです。
この点はそれぞれのメーカーの腕の見せ所で、独自に工夫して性能を競い合いアピールします。
単体重量での軽さのみを強調するメーカーは背負いやすさを考えていないケースもありますので注意が必要です。
収納力-A4サイズ対応にも数種類
近年、脱ゆとり教育の時代となり、教科書は大きさと厚さが増加しており、これまでよりやや広めのA4フラットファイル対応が主流です。
教科書・ノートがピッタリ入るのはA4ファイルサイズですので、それよりやや大きめのA4フラットファイル対応のものが絶対に必要というわけではないでしょう。
大きければ中に入れた教科書類も動きやすく子供の負担も減ります。
小学校により、この取り扱いは異なりますので、必要性の有無は学校説明会で確認しましょう。