精神的暴力と訳されるモラルハラスメントの略語
数年前、仲が良いと言われていた芸能人おしどり夫婦の別居・離婚騒動を契機に一気に注目されるようになった「モラハラ」は、モラル(倫理・道徳)・ハラスメント(暴力)の略です。
これが怖いと言われる理由は、受ける側が被害者意識を持たぬうちに、長期間継続してしまい、精神的に追い込まれてしまうことです。
「私の夫は優しい……怒られる理由はきっと私にある」との思いが、実は夫のモラハラが理由であることは多いのです。
モラハラ加害者の夫の特徴
1.トラブルの際、常に自分の非を認めず、自分は正しいと怒りだすパターンは代表的な特徴と言えます。
何があっても自分の言っていることは絶対に間違っていない、間違っているのは相手だと、かたくなに思い込んでいます。
ですので、相手の話を聞こうとせず、自己反省する機会さえもなく、他人を悪く言うグチが多い特徴も持ちます。
自分の仕事がうまくいかないとき、いつも「〇〇のせいで仕事がうまくいかない」と誰か(何か)を悪く言って、自分を顧みない夫はモラハラを疑われます。
2.家庭内で起こるトラブルを全て妻の責任にし、自分の非・責任を認めません。
日常からから、トラブルが起きれば自分は常に被害者だという意識が強く、妻に対してモラハラをしているにも関わらず、自分が不愉快な思いをしたのは妻に責任があると思い込んでいます。
いわゆる、自分を甘やかし、他人に厳しく接し完璧を求めるという典型的な性格を持ちます。
まともに話を聞いているとストレスで精神がおかしくなるのは当然なのです。
3.他の人がいる場所と家の中で態度があからさまに異なる場合も危険があります。
厄介なことに、モラハラ加害者は他人の目を異常に気にするので、他人の前では「良い夫」とみられるケースが多いのです。
このため夫のモラハラを周囲に相談しても誰も本気で取り合ってくれず、モラハラ状態が放置されるので、女性の悩みが長期間続きます。
モラハラ被害に遭う妻の特徴
意外にも被害に遭いやすい女性は世で言われる、「優しくいい人」であるという特徴があり、そのためモラハラを受け入れてしまうのかもしれません。
具体的には、思いやりがあり、真面目で責任感が強く、相手を責める前に自己反省しようとする人に多いと言われます。
悩みを一人で抱えず相談することが必須
周囲の人に気付いてもらうのは難しく、一般的には理解してもらい難い夫のモラハラの悩みは、抱え込んでいればエスカレートすることはあっても解決に向かうことはありません。
ストレスで精神・身体が弱り、自分自身のみならず子供や実家の家族のためにも良くありませんので、早く信頼のおける人に相談しましょう。
最近では、市町村にモラハラの相談窓口がおかれるところも多くなりました。